パリ市内、地下鉄モンソー駅を降りてすぐのモンソー公園にピラミッドがあるということで、見てまいりました。ブルーストが好んで散策したという公園は、シャルトル公宮殿の庭園として18世紀末に作られたものだそうです。
造園時、まさにフランスはオリエントブーム。イギリスとの戦争には負けたけれど膨大な資料を持ち帰ったナポレオンの学者はエジプトブームを引き起こしたようです。時流に乗ってということなのか、シャルトル公も庭園にオリエントを移植しました。
苔むしたような細長いピラミッドと、石を積み上げたオベリスクが残されていました。ピラミッドはどうやら立像が両側に並ぶ入り口があり、反対側にも人物像があったようです。太陽円盤のようなものもごろりんと落ちていましたので、ひょっとしたらハトホルのような冠をつけていたのかもしれません。
近づくと入り口の立像は王の象徴であるネメス頭巾をつけていたようですから、スフィンクス風だったのかもしれません。
緑の林の中にあるピラミッドって、ボロボロだけどなんだか幸せかもしれません。 |