アルベルゲ(巡礼宿)とはフランスではジット、スペインではRefugio(レフヒオ)と呼ぶ場合もある巡礼者のための格安の宿泊施設です。(1泊3~10ユーロ程度)宿泊の際には、パスポートのほかにクレデンシャル(巡礼手帳)の提示が必要となります。
アルベルゲには公営と私営があり、公営アルベルゲは予約ができないため、先着順で受付となります。アルベルゲに到着したら、受付でクレデンシャルを見せると、オスピタレロ(女性はオスピタレラ)と呼ばれる世話人が台帳に記録し、クレデンシャルにスタンプを押してくれます。料金を先払いして部屋に向かいます。(使用するベッドを指定される場合が多いです)
多くの場合大部屋にいくつものベッドが並んでいて、男女共用となります。(2段ベッド、3段ベッドの場合もあります)ベッドには布団が用意されていないので寝袋が必要となります。同室者のいびきや歯ぎしりがひどい場合があるので耳栓は必需品です。
アルベルゲの中をトレッキングシューズで歩くのは禁止されているので指定の下駄箱に置いておき、アルベルゲ内はビーチサンダル等で過ごすことになります。またベッドの上にリュックを置くことは禁じられています。
シャワー室(温水または冷水の場合もあり)は男女別になっているところもあれば、男女共用の場合もあります。おじさんが腰タオルで出てくる場合もあるので怯えないでください。シャワー室には石鹸やシャンプーの備え付けがないところがほとんどですので持参してください。
アルベルゲの庭には、洗濯物干場があることがほとんどです。干す場所は先着順、洗濯洗剤はないことが多いですので、浴用石鹸を利用するか、洗濯洗剤を持参します。
食事はついていないところがほとんどで、台所がついている場合には町で食材を購入し自炊することが可能です。自炊の定番はトマトソースのパスタです。先人が残した調味料や食材を利用することができますが、使用後はきちんと片づけること、残った食材は後人のために置いて行くことがなんとなく風習となっています。
門限や就寝(消灯)時間、翌朝の退出時間が決められている場合が多いです。また公営アルベルゲは原則として1泊しか宿泊できません。
一般的なアルベルゲはプライベートが一切ないため、数泊に一度はオテルやオスタルに泊まるほうが良い場合もあります。 |